
海外の大病院を手本にしてつくられた日本の大病院、カラフルなオブジェや、
吹き抜けの空間に漂う雄大なモビールなどは、
確かにすばらしいデザインで来院する人を魅了します。
しかし、大掛かりな工事や、膨大な費用を掛けずに患者さんの心をつかむ、
思いやりのある医療サービスは果たして出来ないものでしょうか?
確かに医療を取り巻く環境も大きく進化しています。
汚い、暗い、臭い、冷たいといったリラックスとは程遠い従来の病院のイメージは、
清潔で明るく温かいもに大きく変化しつつあり、このことは大変喜ばしいことです。
ただ残念なことに、私どもにご相談に来られる多くの先生や病院関係者の方々は、
既存の病院のイメージを変え、また機能面を向上させるためには、膨大な経費がかかると思われて、
二の足を踏まれているのだとおっしゃいます。 しかし…
大がかりな工事や、膨大な経費をかけずに、患者さんの心をつかむ
”真の医療サービス”を提供することは、実は可能なのです!
全体の色合いや素材、照明などに気を配ることはもちろんですが、少しのひらめきや、
患者さんの立場になって物事を考えてみようとする気持ちだけでも、改善できる部分はたくさんあります。
それでは、各ゾーンごとに対応策とチェックポイントの具体例をあげてみますので、ご参考にして下さい。
- エントランス……内と外のつながりを大切に!
- 外観の第一印象は良いですか。
- 外観の色やデザインは景観に調和していますか。
- また、それらは病院のコンセプトや理念を反映していますか。
- 外部と内部のデザインに「色、素材、意匠」などの共通性や連続性はありますか。
- 入口付近の段差は危険ではありませんか。
- 患者さんが気分転換したりホッと安らぐスペースがありますか。
- 玄関……おもてなしの心とインテリアを考慮したサイン計画を!
- スタッフ全員が心のこもった丁寧な言葉遣いを心掛けていますか。
- ポスターやサインは見やすく、必要最小限ですか。
- 待合……リラクゼーション効果を考えた空間づくりを!
- 本が読みづらいほど暗くありませんか。
- 間接照明などの”あかりだま”があり、ホッとする空間になっていますか。
- 雑誌を読む手元や、絵画などに明かりが当たる工夫がされていますか。
- テレビや音楽のボリュームは心地良いですか。
- 庭を眺めることができたり、観葉植物、絵画、水槽などを置いて、工夫がされていますか。
- 患者さんの病院に対する要望をアンケート調査したことがありますか。
- 子どもの手の届く範囲に危険なものはないですか。
- 嫌な臭いがしたり、逆に芳香剤が強すぎませんか。
- イスの配置は外気の吹き込みや他の患者さんや受付スタッフの視線を考慮していますか。
- 受付……寸法や灯りにひと工夫を!
- 患者さんにとって受付カウンターの高さは使い易いですか。
- 受付カウンターに荷物置きはありますか。
- 受付カウンター付近で販売している商品にライトは当たっていますか。
- 外来待合……あと何番目なのかが分かるだけでも負担軽減に!
- 患者さんに病院に対する要望をアンケート調査したことがありますか。
- 待ち時間に対しての工夫はされていますか。
- 外来診察室……患者さん用のパンフレットの用意を!
- 患者さんが持ち帰れるパンフレットやマニュアル本がありますか。
- 病室……病室にも季節感を!
- ナースステーション……機能性と親近感の融合を!
- 花や観葉植物は枯れていませんか。
- 使い勝手にあわせて収納されていますか。
- 食堂・談話室……潤いのある空間づくりを!
- 食堂の雰囲気は暖かなものですか。
- イスの貼り地はカバーリングタイプですか。
- トイレ……「アキ」スペースを考える!
- いつも清潔で、嫌な臭いはありませんか。
- 床は濡れていても滑らない素材ですか。
- ブース内に荷物を置くスペースはありますか。
- ブース内のフックの高さは、子どもでも高齢者でも届きますか。
- 手洗いは自動水洗ですか。
- 採尿室と検査室の位置関係は大丈夫ですか。
- 放射線科……心が安らぐ工夫を!
- 待合のイスからは、中庭が見えたり、心がなごむ工夫がされていますか。
- 職員スペースと事務空間……書類の整理・分類・管理が大切!
- 動線や収納を含む使い勝手はいいですか。
- セキュリティ対策は万全ですか。
- 書類の共有化ができていますか。
※ さらに詳しい内容をお知りになりたい方は、著書「インテリア医学」をご参考にして下さい。
これらの他にも、”色彩”や”香り”についてなど、多大な費用を掛けなくても、快適な空間をつくるためのエッセンスをたくさん盛り込んでいます。
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